<レンダラーの設定パラメータを眺めてみる> foobar2000の設定 〜Mytek Digital Stereo192-DSD DACの場合
近頃、レンダラーの設定について質問を頂く事がございます。
今回は、設定事例を少し細かくご紹介してみようかな、と思うのです。
対象になるOSは、オリオスペックで標準的に利用しているWindows。
そしてレンダラーは、おそらくご利用される方が最も多いであろう、フリーウェアの foobar2000。
D/Aコンバータは、DSD128 (5.6M) 対応の Mytek Digital Stereo192-DSD DAC。
弊社のリファレンスDACでもありますし、サウンドの良さでも非常に評価の高いモデルです。
この組み合わせにおいて、I/FはUSB2.0、DSDの出力形式はASIO/NATIVEを条件に設定してみます。
ちなみに、DSD256 (11.2M) 対応の Mytek Digital Manhattan DACも同様の設定です。
<準備>
・準備段階その1
Mytek Digital 指定の方法で適切なドライバをダウンロードの上、
PC本体にそれをインストールし、DAC本体をOSに認識させておきます。
※利用可能なドライバver.は、DAC本体のFirmware Ver.に依存します。不適切な組み合わせの場合、動作しません。
※ご不明な場合は、商品添付の取扱説明書を参考にされるか、輸入元様のテクニカルサポートを仰いでください。
------------------------------
参考情報:
今回利用しているDAC本体FirmwareとUSB2.0用ドライバのバージョン
・DAC本体Firmware:Ver.1.8.1
・Mytek USBPAL Driver (windows用):Ver.1.35.22
------------------------------
※設定画面の表示・表記は、ソフトウェアバージョンによって若干異なります。
・準備段階その2
以下のURLより、指定のプログラムと機能拡張モジュールをダウンロードし、
そのすべてを適切にインストールします。
※詳細は、webで「foobar2000 インストール DSD」の用語を検索して調べてみてください。
丁寧に書かれてるサイトさんがありますよ。
-----------------------------
必要なプログラム類一式とダウンロード先
1.foobar2000本体(プログラム)
http://www.foobar2000.org/download
2.ASIO Proxy for foobar2000(プログラム)⇒ 2と3は同梱されています
3.foo_input_sacd(プラグインモジュール/SACDデコーダー)⇒ 2と3は同梱されています
http://sourceforge.net/projects/sacddecoder/files/foo_input_sacd/
4.foo_out_asio(プラグインモジュール/ASIO出力モジュール)
http://www.foobar2000.org/components/view/foo_out_asio
-----------------------------
------------------------------
参考情報:
今回利用しているfoobar2000本体と追加プログラム、プラグインモジュールのバージョン
・foobar2000本体:Ver.1.3.3
・ASIO Proxy for foobar2000:Ver.0.7.1.2
・foo_input_sacd:Ver.0.7.1
・foo_out_asio:Ver.2.1.2
------------------------------
※設定画面の表示・表記は、ソフトウェアバージョンによって若干異なります。
ですが、基本的な部分は概ね変わらないはずです。
<本題 〜 設定>
準備が完了したfoobar2000に対して、これから記す手順で設定パラメータを投入していきます。
▽まずは・・・
レンダラーに投入すべきパラメータについては、以下のように考えてください。
--------------------------
1.メーカー指定のパラメータを投入せねばならない項目
2.利用PCの環境に依存するパラメータであるため、ユーザー自身が調整すべき項目。一律の設定にはならない
3.再生時において、ユーザーの好みで都度設定する項目。常に一律の設定にはならない
----------------------------
つまるところ、ユーザーが勝手にあれこれ調整してもいい箇所といけない箇所がある、
というふうに捉えて頂けるとバッチリです!
上記1〜3が識別できるように、画像には以下の色枠をつけておきました。
----------------------------
赤枠 ⇒ 上記1項
黄枠 ⇒ 上記2項
青枠 ⇒ 上記3項
緑枠 ⇒ 設定箇所を開いたり、投入した設定を確定させるために必ず押下する場所
----------------------------
▽実際に投入してみます
では、ASIO/Nativeで利用するためのインストールが正しく完了したfoobar2000の設定画面を
順を追って見てみましょう。
まずパラメータを投入すべき画面を開きましょう。
---------------------------
・foobar2000本体を起動する
・メニュー →「File」→「Preferences」を順に選択する
---------------------------
すると、“Preferences”画面が出現します。
この“Preferences”の中から、パラメータを投入すべき箇所を順に追います。
<<「foo_dsd_asio」の詳細設定>>
-------------------------
・左ツリー → 「Playback」→「Output」→「ASIO」を選択する
・右画面より「foo_dsd_asio」をダブルクリックする
・ポップアップ画面「foo_dsd_asio」の出現を確認する
---------------------------
上図の赤丸 “foo_dsd_asio” をダブルクリックすると、以下のポップアップ画面が出現します。
見えない場合はfoobar2000本体の下に隠れているはずです。
ポップアップした「foo_dsd_asio」の画面に設定を施します。
----------------------
【赤枠】 ----- Mytek Digital 指定のパラメータ
・ASIO Driver:Mytek USB DAC ASIO
・DSD Playback Method:ASIO Native
【青枠】----- 再生時にユーザーの好みで設定
PCMファイルをDSDリアルタイム変換する場合のみ設定(要CPUパワー・メモリ容量)
⇒ ※但し、変換可能な元データは “PCM44.1kHzのファイル” に限られます
・PCM to DSD Method: SDM TYPE A(SDMは再生して問題の無いものを選ぶ)
⇒ ※リアルタイム変換をしない場合: None
・FS: DSD64(DSD2.8M変換を希望する場合)
DSD128(DSD5.6M変換を希望する場合)
DSD256(DSD11.2M変換を希望する場合)→ ManhattanDACのみ対応
DSDファイルをリアルアップサンプリングする場合のみ設定(要CPUパワー・メモリ容量)
・DSD to DSD Method: SDM TYPE A(SDMは再生して問題の無いものを選ぶ)
⇒ ※リアルタイム変換をしない場合: None
・FS: DSD64(DSD2.8Mへの変換を希望する場合)
DSD128(DSD5.6Mへの変換を希望する場合)
DSD256(DSD11.2M変換を希望する場合)→ ManhattanDACのみ対応
【黄枠】 ----- デフォルト値で問題が発生した場合のみ調整
DSD→PCM変換時、デフォルト値で問題が発生した場合のみ調整。
※お客様ご利用PCの環境によって異なるので任意で調整の事。
・DSD/PCM Transition:xxxms
⇒ 少しずつ値を増やし、ノイズが消えたポイントで確定させるとよいでしょう。
上記終了で、右上×印をクリックして画面を消す
----------------------
上記完了で、次の項目の設定に移ります。
<<「foo_dsd_asio」の有効化>>
-------------------------
・左ツリー → 「Playback」→「Output」を選択する
【赤枠】 ----- foobar2000・ASIO/NATIVE利用時の指定のパラメータ
・右画面 “Device” のプルダウンメニューより「ASIO: foo_dsd_asio」を選択する
※この時、“Mytek USB DAC ASIO” は選択しない事
【黄枠】 ----- デフォルト値で問題が発生した場合のみ調整
音楽再生時、デフォルト値で音切れやノイズが発生した場合のみ調整。
※お客様ご利用PCの環境によって異なるので任意で調整の事。
・Buffer length:スライダーを右に寄せるほどバッファの値が大きくなります。
⇒ 少しずつ右にずらして、ノイズが消えたポイントで確定させるとよいでしょう。
・上記終了後、右画面下「Apply」ボタンを押下して設定を確定する
---------------------------
上記完了で、次の項目の設定に移ります。
<<「ASIO Driver Mode」のDSD化>>
-------------------------
・左ツリー → 「Tools」→「SACD」を選択する
【赤枠】 ----- foobar2000・ASIO/NATIVE利用時の指定のパラメータ
・右画面 “ASIO Driver Mode” のプルダウンメニューより「DSD」を選択する
・上記終了後、右画面下「Apply」ボタンを押下して設定を確定する
---------------------------
---------------------------
参考情報:【赤枠】について
右画面 “ASIO Driver Mode” のプルダウンメニューより「PCM」を選択し、
PCM Samplerate:「44100」「88200」「176400」「352800」中、
任意のサンプルレートをプルダウンメニューから選ぶと、
DSDファイルがPCMにリアルタイム変換され再生されます。
※但し、要CPUパワー・メモリ容量
※「352800」は、Stereo192-DSD DACの場合仕様上不可。ManhattanDACのみ対応。
※再生時にユーザーの好みで設定
---------------------------
上記完了で、すべての工程が終了しました。
おつかれさまでした。
「foo_dsd_asio」の詳細設定をご利用DACの指定パラメータに変更すれば、他のDSD対応DACでも設定できるはずです。
変わるポイントを挙げるならば、以下の項目でしょう。
------------------
・ASIO Driver: ご利用DACのドライバ
・DSD Playback Method: 大抵の場合、“DoP Marker 0x05/0xFA” か “ASIO Native” かの選択
------------------
以上、ご参考にどうぞ。
今回は、設定事例を少し細かくご紹介してみようかな、と思うのです。
対象になるOSは、オリオスペックで標準的に利用しているWindows。
そしてレンダラーは、おそらくご利用される方が最も多いであろう、フリーウェアの foobar2000。
D/Aコンバータは、DSD128 (5.6M) 対応の Mytek Digital Stereo192-DSD DAC。
弊社のリファレンスDACでもありますし、サウンドの良さでも非常に評価の高いモデルです。
この組み合わせにおいて、I/FはUSB2.0、DSDの出力形式はASIO/NATIVEを条件に設定してみます。
ちなみに、DSD256 (11.2M) 対応の Mytek Digital Manhattan DACも同様の設定です。
<準備>
・準備段階その1
Mytek Digital 指定の方法で適切なドライバをダウンロードの上、
PC本体にそれをインストールし、DAC本体をOSに認識させておきます。
※利用可能なドライバver.は、DAC本体のFirmware Ver.に依存します。不適切な組み合わせの場合、動作しません。
※ご不明な場合は、商品添付の取扱説明書を参考にされるか、輸入元様のテクニカルサポートを仰いでください。
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参考情報:
今回利用しているDAC本体FirmwareとUSB2.0用ドライバのバージョン
・DAC本体Firmware:Ver.1.8.1
・Mytek USBPAL Driver (windows用):Ver.1.35.22
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※設定画面の表示・表記は、ソフトウェアバージョンによって若干異なります。
・準備段階その2
以下のURLより、指定のプログラムと機能拡張モジュールをダウンロードし、
そのすべてを適切にインストールします。
※詳細は、webで「foobar2000 インストール DSD」の用語を検索して調べてみてください。
丁寧に書かれてるサイトさんがありますよ。
-----------------------------
必要なプログラム類一式とダウンロード先
1.foobar2000本体(プログラム)
http://www.foobar2000.org/download
2.ASIO Proxy for foobar2000(プログラム)⇒ 2と3は同梱されています
3.foo_input_sacd(プラグインモジュール/SACDデコーダー)⇒ 2と3は同梱されています
http://sourceforge.net/projects/sacddecoder/files/foo_input_sacd/
4.foo_out_asio(プラグインモジュール/ASIO出力モジュール)
http://www.foobar2000.org/components/view/foo_out_asio
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参考情報:
今回利用しているfoobar2000本体と追加プログラム、プラグインモジュールのバージョン
・foobar2000本体:Ver.1.3.3
・ASIO Proxy for foobar2000:Ver.0.7.1.2
・foo_input_sacd:Ver.0.7.1
・foo_out_asio:Ver.2.1.2
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※設定画面の表示・表記は、ソフトウェアバージョンによって若干異なります。
ですが、基本的な部分は概ね変わらないはずです。
<本題 〜 設定>
準備が完了したfoobar2000に対して、これから記す手順で設定パラメータを投入していきます。
▽まずは・・・
レンダラーに投入すべきパラメータについては、以下のように考えてください。
--------------------------
1.メーカー指定のパラメータを投入せねばならない項目
2.利用PCの環境に依存するパラメータであるため、ユーザー自身が調整すべき項目。一律の設定にはならない
3.再生時において、ユーザーの好みで都度設定する項目。常に一律の設定にはならない
----------------------------
つまるところ、ユーザーが勝手にあれこれ調整してもいい箇所といけない箇所がある、
というふうに捉えて頂けるとバッチリです!
上記1〜3が識別できるように、画像には以下の色枠をつけておきました。
----------------------------
赤枠 ⇒ 上記1項
黄枠 ⇒ 上記2項
青枠 ⇒ 上記3項
緑枠 ⇒ 設定箇所を開いたり、投入した設定を確定させるために必ず押下する場所
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▽実際に投入してみます
では、ASIO/Nativeで利用するためのインストールが正しく完了したfoobar2000の設定画面を
順を追って見てみましょう。
まずパラメータを投入すべき画面を開きましょう。
---------------------------
・foobar2000本体を起動する
・メニュー →「File」→「Preferences」を順に選択する
---------------------------
すると、“Preferences”画面が出現します。
この“Preferences”の中から、パラメータを投入すべき箇所を順に追います。
<<「foo_dsd_asio」の詳細設定>>
-------------------------
・左ツリー → 「Playback」→「Output」→「ASIO」を選択する
・右画面より「foo_dsd_asio」をダブルクリックする
・ポップアップ画面「foo_dsd_asio」の出現を確認する
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上図の赤丸 “foo_dsd_asio” をダブルクリックすると、以下のポップアップ画面が出現します。
見えない場合はfoobar2000本体の下に隠れているはずです。
ポップアップした「foo_dsd_asio」の画面に設定を施します。
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【赤枠】 ----- Mytek Digital 指定のパラメータ
・ASIO Driver:Mytek USB DAC ASIO
・DSD Playback Method:ASIO Native
【青枠】----- 再生時にユーザーの好みで設定
PCMファイルをDSDリアルタイム変換する場合のみ設定(要CPUパワー・メモリ容量)
⇒ ※但し、変換可能な元データは “PCM44.1kHzのファイル” に限られます
・PCM to DSD Method: SDM TYPE A(SDMは再生して問題の無いものを選ぶ)
⇒ ※リアルタイム変換をしない場合: None
・FS: DSD64(DSD2.8M変換を希望する場合)
DSD128(DSD5.6M変換を希望する場合)
DSD256(DSD11.2M変換を希望する場合)→ ManhattanDACのみ対応
DSDファイルをリアルアップサンプリングする場合のみ設定(要CPUパワー・メモリ容量)
・DSD to DSD Method: SDM TYPE A(SDMは再生して問題の無いものを選ぶ)
⇒ ※リアルタイム変換をしない場合: None
・FS: DSD64(DSD2.8Mへの変換を希望する場合)
DSD128(DSD5.6Mへの変換を希望する場合)
DSD256(DSD11.2M変換を希望する場合)→ ManhattanDACのみ対応
【黄枠】 ----- デフォルト値で問題が発生した場合のみ調整
DSD→PCM変換時、デフォルト値で問題が発生した場合のみ調整。
※お客様ご利用PCの環境によって異なるので任意で調整の事。
・DSD/PCM Transition:xxxms
⇒ 少しずつ値を増やし、ノイズが消えたポイントで確定させるとよいでしょう。
上記終了で、右上×印をクリックして画面を消す
----------------------
上記完了で、次の項目の設定に移ります。
<<「foo_dsd_asio」の有効化>>
-------------------------
・左ツリー → 「Playback」→「Output」を選択する
【赤枠】 ----- foobar2000・ASIO/NATIVE利用時の指定のパラメータ
・右画面 “Device” のプルダウンメニューより「ASIO: foo_dsd_asio」を選択する
※この時、“Mytek USB DAC ASIO” は選択しない事
【黄枠】 ----- デフォルト値で問題が発生した場合のみ調整
音楽再生時、デフォルト値で音切れやノイズが発生した場合のみ調整。
※お客様ご利用PCの環境によって異なるので任意で調整の事。
・Buffer length:スライダーを右に寄せるほどバッファの値が大きくなります。
⇒ 少しずつ右にずらして、ノイズが消えたポイントで確定させるとよいでしょう。
・上記終了後、右画面下「Apply」ボタンを押下して設定を確定する
---------------------------
上記完了で、次の項目の設定に移ります。
<<「ASIO Driver Mode」のDSD化>>
-------------------------
・左ツリー → 「Tools」→「SACD」を選択する
【赤枠】 ----- foobar2000・ASIO/NATIVE利用時の指定のパラメータ
・右画面 “ASIO Driver Mode” のプルダウンメニューより「DSD」を選択する
・上記終了後、右画面下「Apply」ボタンを押下して設定を確定する
---------------------------
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参考情報:【赤枠】について
右画面 “ASIO Driver Mode” のプルダウンメニューより「PCM」を選択し、
PCM Samplerate:「44100」「88200」「176400」「352800」中、
任意のサンプルレートをプルダウンメニューから選ぶと、
DSDファイルがPCMにリアルタイム変換され再生されます。
※但し、要CPUパワー・メモリ容量
※「352800」は、Stereo192-DSD DACの場合仕様上不可。ManhattanDACのみ対応。
※再生時にユーザーの好みで設定
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上記完了で、すべての工程が終了しました。
おつかれさまでした。
「foo_dsd_asio」の詳細設定をご利用DACの指定パラメータに変更すれば、他のDSD対応DACでも設定できるはずです。
変わるポイントを挙げるならば、以下の項目でしょう。
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・ASIO Driver: ご利用DACのドライバ
・DSD Playback Method: 大抵の場合、“DoP Marker 0x05/0xFA” か “ASIO Native” かの選択
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以上、ご参考にどうぞ。